日経ソリューションビジネス

ニュース

日経ソリューションビジネス

ウィンワークスがSaaSで勤務計画立案を支援、「人材の最適配置で業務効率と従業員のやる気が高まる」と渡辺社長

[画像のクリックで拡大表示]

 従業員のスキルや要望、来店客の予測などを加味することで、最適な勤務計画を立案するソリューション「WINWORKS One」を手掛けるウィンワークス(東京都千代田区)。代表取締役社長の渡辺邦昭氏(写真)に、今後の方向などを聞いた。同ソリューションは流通や小売り、ホテルや飲食業、医療機関、スポーツクラブなど従業員の勤務形態が複雑なサービス企業を狙ったもの。勤務計画立案を支援し、人材の最適配置を実現することで、顧客サービスや経営効率の向上はもちろん、従業員の満足度向上にもつなげる。渡辺社長はかつて、外資系サプライチェーン・マネジメント(SCM)のソリューションを国内で販売していた。WINWORKS Oneも、さまざまな要望や状況から解決策を導き出す点が、SCMの概念と似ていると話す。9月にはWINWORKS OneのSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)版も発売するなど、新たな市場開拓につなげる考え。主な内容は次の通り。

■今年4月にWINWORKS Oneのバージョン2を発売するなど、ユーザー企業は既に10社になった。最近では、オークラフロンティアホテルつくば(茨城県つくば市)のレストランに導入した。来客数の予測、宿泊や宴会の予約を考慮して勤務表の作成した結果、スタッフ1 人1時間当たりの接客人数が、ピーク時で20%、平均で14%も改善したほどだ。

■単に人件費を抑えるために従業員の質や人数を減らせば、接客時間も減るなど逆にサービスの低下になりかねない。重要なのは来店客の増減に応じて、従業員の最適なシフト計画を作成することである。しかも従業員のスキルや働き方のニーズまで加味して立案しないと、従業員は満足しない。不公平感が出てくれば、モチベーションが下がるだろう。このため新しいソリューションのニーズがあった。

■今まで、単に従業員の勤務時間を管理するソリューションはあったが、来店客の予測まで盛り込んで最適な配置をシミュレーションするソリューションは見当たらなかった。さまざまな条件を折り込んで解決策を導き出すには、高速処理が可能なエンジンが必要になるからだ。このため当社はアイログ(東京都千代田区)と提携し、アイログの最適化ツール「ILOG CPLEX」を組み込むことで、WINWORKS Oneを製品化した。

■WINWORKS Oneでは、まず時間ごとの来店客をPOS(販売時点情報管理)データで求め、時間帯ごとの来店客数を予測するモデルを作り、勤務に必要な時間帯ごとの従業員数を予測する。そして就業規則や労働基準法上の規則、雇用契約の条件、従業員のスキルやシフトルール、さらに従業員が希望する休暇、研修などのスケジュールを加味する。これらを制約条件として考慮した上で、最適解を見付けて勤務表の作成につなげる。

■このほどアイログと新しい契約形態を結ぶことで、SaaSの形態でもWINWORKS Oneの機能を提供することができるようになった。月額料金でILOG CPLEXを使えるようにする契約で、中堅・中小企業でもWINWORKS Oneを利用できるようになる。料金は1店舗当たりで月額12万5000円から、初期費用は50万円。対象となる従業員が20人以下となる。

■既にNECが販売パートナーとしてWINWORKS Oneを扱っている。SaaS版の投入を機に今後はさらに販売チャネルを増やすなど、市場開拓を進める。WINWORKS One全体で数年後には約50億円のビジネスにしたい。

(大山 繁樹=日経ソリューションビジネス)  [2008/10/14]

この記事に対する読者コメント

コメントに関する諸注意 コメント投稿 コメント一覧