米Googleの子会社で動画投稿サイトを運営する米YouTubeは2008年10月10日(現地時間),テレビ番組の全編配信のテスト運用を開始したことを開発者ブログで報告した。1話あたり約50分~約90分ある米CBSの旧作テレビ番組「MacGyver」や「Star Trek」,「Beverly Hills 90210」などがノーカットで公開されている。

 YouTubeは映画やテレビ番組を丸ごとアップロードする違法行為への対策として,一般利用者が投稿できる動画の長さを最大10分間に制限している。配信されるテレビ番組は,通常の投稿動画と異なり,再生画面の周りを暗くして動画だけを目立たせる新しい表示モードで再生される。この表示モードを「Theater View Style」と呼んでいる。

 今回のテスト運用を実施するにあたって,YouTubeは番組を提供するパートナー企業が番組の頭と途中,最後に広告を挿入できるように機能を拡張した。動画中の広告表示は全編配信の番組に限られ,利用者は動画リストの脇に表示される全編配信を示すアイコンから広告入り動画であることを識別できる。

 今回のサービスは,一般の利用者が投稿した動画と異なり視聴地域の制限が行われており,日本から視聴しようとすると「この動画はお住まいの地域ではご利用いただけません」という表示が出て再生できない。