中間法人の融合研究所(東京都港区)は2008年10月14日、ケータイビジネス市場拡大を目的とした協議会「オープンモバイルコンソーシアム(OMC)」を設立すると発表した。「ケータイインターネットにおける認証・課金システムの開放」、「ケータイコンテンツ視聴率の検討と推進」を最初の取り組みとして挙げている。

 OMCは総務省が現在進めている通信プラットフォーム協議会が2008年9月30日にまとめた報告書「通信プラットフォームの在り方(案)」を受けて設立された。同提案書では、現在、携帯電話事業者が運営しているアクセス時のポータルサイト(NTTドコモの「iMenu」など)、およびあらかじめ契約しているユーザーを認証し、課金する機能の二つを開放すべきと提案している。

 OMCはこうした総務省の施策案に対し、民間企業の声を一つにまとめて提言や制度をまとめていく。認証・課金機能の開放はダイレクトマーケティングを展開する企業にとって非常に大きな変革になるほか、ケータイコンテンツの視聴率はケータイマーケティングを展開する企業にとって効果測定やコスト配分の最適化などに役立つ。課金ビジネス、広告ビジネスなどさまざまな視点から民間企業の意見を取りまとめ、通信プラットフォーム協議会へのパブリックコメント(意見募集)、今後立ち上がる民間主導の協議会に対して提言を行っていく予定だ。

 OMCは花王、サントリー、ジェーシービー、全日本空輸、日本コカ・コーラ、本田技研工業、ディー・エヌ・エーなどの大手企業が既に参画を表明。幅広い業種や数多くの企業に参画を促すため、参加料を無料にして広く募るという。設立総会は10月末に開催する予定だ。

■関連情報
融合研究所のWebサイト http://www.yougolab.jp/