厚生労働省は10月10日、後期高齢者医療制度および国民健康保険の保険料を年金から天引きしている対象者のうち1万8223人の保険料が、10月15日に誤って徴収されることになると発表した。該当するのは保険証の支払い方法を天引きから口座振替に変えた人など。市町村の担当者がデータ変更を誤るといった「うっかり」ミスが原因だ。

 支払い方法の変更依頼は、全国の市町村が対象者から受け取り、各都道府県の国民健康保険団体連合会を通じて社会保険庁に届く。ここで、市町村が依頼データを作成する際に、対象者の氏名や基礎年金番号などの入力を間違えたケースが457人分あった。

 社会保険庁の年金システムにおける事務処理上の制約に引っかかり、変更依頼を反映できなかったケースも860人分あった。制約とは、対象者からの申し出などにより年金額の変更処理をしている最中はデータ変更処理ができないというものだ。

 このほか、市町村や国民健康保険団体連合会によるデータ提出漏れが1万6906人分あった。厚労省は市町村に対し、徴収がかかる15日までに該当者に事情を説明して還付時期を伝え、期限までに延滞なく還付手続きを進めるように促した。