情報管理技術の米Parityは米国時間2008年10月9日,Webサイト向けに電子IDカード「Information Card」を発行する無料サービス「CardPress」を発表した。このサービスは,24時間体制のSaaS型ソリューション。加入を申し込んだWebサイトは,2日程度でInformation Cardの発行と受け付けに対応できるようになる。

 Information Cardは,ユーザー情報の提供やID証明に使われる電子IDカード。認証システムのOpenIDなどと互換性があり,カードの形をしたアイコンで表示される。ユーザーは,重要度の異なる情報を登録した複数のInformation Cardを持ち,用途に応じて使い分けることができる。これらのカードは,電子財布“wallet”で管理される。

 Webサイトは,Information Cardを発行できるようになることで現行のログインIDとパスワードの管理が不要となり,ユーザー中心型のID管理機能を提供できる。複数のサイトでシングル・サイン・オンを実現できるほか,フィッシング詐欺対策にもなる。一方,Information Cardsの受け付けに対応することで,ワンクリックによるアカウント作成機能の提供や,サードパーティによる情報確認などが可能になる。

 ユーザーは,Information Cardによりパスワードが不要となる。ID情報を1カ所で管理できるようになるほか,お気に入りのWebサイトのいずれにもワンクリックでログインできるようになり,プライバシとセキュリティの向上が期待できるという。