OKIの子会社であるOKIコンサルティングソリューションズ(OKIコンサルティング)は2008年10月上旬にも、Excelに対するスプレッドシート統制の整備・運用を支援する製品「SS SOXing」を出荷する。社内で利用しているExcelに関する棚卸しやバージョン管理などを可能にする。J-SOX(日本版SOX法)対応の対象となる決算・財務報告プロセスや、財務報告の作成にかかわる販売、購買といった業務プロセスにExcelを利用している企業を対象とする。

 SS SOXingは「SS運用管理ソリューション」と、オプション「SSドキュメント化支援ソリューション」で構成する。SS運用管理ソリューションは、社内で利用しているExcelの棚卸しに加え、実際に利用するスプレッドシートのバージョン管理、ログの取得といった機能を提供。オプションのSSドキュメント化支援ソリューションは、棚卸しの結果からExcelの重要度などを分析するコンサルティング・サービスである。

 SS運用管理ソリューションの棚卸しでは、マクロの数やシート間の連携の数などを自動抽出する。これらの結果から、該当するプロセスでそれぞれのマクロやシートがどれほど重要かをある程度判断できるという。重要度が高いほど、コントロールを実施する必要があることになる。

 自動抽出した結果を詳細に分析したい場合は、SSドキュメント化支援ソリューションを利用する。同サービスではロジックが正しいかどうかなどとマクロの内容を人手で分析し、重要性を判断する。

 SS運用管理ソリューションでは、バージョン管理やアクセス管理、ログの取得といった機能を持つExcel用のアドオンソフトも提供する。棚卸しの結果を基に統制の整備・運用が必要と判断したスプレッドシートに対して、このアドオンソフトを適用する。

 Excelをサーバーで一元管理する場合には、クライアントパソコンへのExcelのダウンロードを禁止にできる。演算結果を保存し、操作の証跡を残すことも可能だ。「年に1回、マクロが正確に動くかを検証したい」といった内部監査用のポリシーも設定・実行できる。

 SS運用管理ソリューションの価格は200万円(管理対象が50ブック、利用者数10人の場合)から。バージョン管理が可能なExcelは、97/2000/2002/2003/2007。SS SOXingは、OKIコンサルティングとExcelにかかわるコンサルティングを手がけるクレッシェンドが共同で開発した。