総務省は2008年10月8日,3.9世代(3.9G)移動通信システムおよび,2GHz帯におけるTDD方式を活用した移動通信システムの導入に向け,公開ヒアリングを2008年11月7日に開催すると発表した(発表資料)。同省では,両システムの導入に必要な具体的な周波数の割当てに向け免許方針などの制度整備を進めることとしており,ヒアリングの結果は今後の免許方針などの検討の参考にするという。

 現在,3.9Gの導入に向けては,必要な技術的条件などについて情報通信審議会で審議が始まっており,近く報告書案が公表される見込みである。 2GHz帯におけるTDD方式を活用した移動通信システムについても,既に技術的条件について2008年7月29日に情報通信審議会から一部答申を受けている。今回のヒアリングは,これらのシステムの導入の具体的な計画を有している者が参加する形で,公開で実施する。

 ヒアリングでは,導入に向けた取り組みと,免許方針に関する意見の陳述を求める。導入に向けた取り組みとしては,例えば,(1)導入を計画するシステム,(2)導入を希望する周波数帯,(3)サービスの内容,需要見込み,エリア展開についての考え方,(4)導入を計画するシステムと既存事業との関係,(5)周波数の有効利用に関する取り組み(他の電気通信事業者による無線通信設備の利用を促進するための取り組みなど)などを挙げる。免許方針に関する意見としては,(1)一の事業者に割り当てる周波数の幅,(2)事業者が満たすべき要件(開始時期,エリア展開,技術力,財務的基礎,資本構成など),(3)事業者の選定において申請が競合した場合の選定基準,である。