米TiVoが米DISH Network(旧EchoStar Communications)を特許侵害で訴えている係争で,米最高裁判所は,米連邦巡回控訴裁判所の判断に対するEchoStarの不服申し立てを退けた。これを受け,TiVoは米国時間2008年10月6日に,「裁判所の判断に満足している」とのコメントを発表した。

 両社を巡る訴訟は,TiVoが2004年に,タイム・ワープ特許を侵害されたとしてEchoStarを提訴(関連記事:米TiVo,「タイム・ワープ」の特許侵害で米EchoStarを提訴)したことに始まる。2006年にテキサス州東部地区の連邦地方裁判所はタイム・ワープ特許の有効性を認定し,EchoStarがTiVoの知的財産を侵害したと判断した(関連記事:米Tivo,米EchoStarに対する「タイム・ワープ」特許侵害訴訟で勝訴)。

 さらに今年4月には,米ワシントンD.C.の連邦巡回控訴裁判所が,連邦地裁の判断を支持し,EchoStarの製品による特許侵害を認める判決を下した(関連記事:「タイム・ワープ」特許侵害訴訟,控訴裁がTiVo勝訴の地裁判決を支持)。しかしEchoStarはこれを不服として,最高裁に上訴していた。

 TiVoは今回,「連邦地裁が裁決した損害賠償の速やかな支払いを期待する」と語り,EchoStarが特許侵害を継続してきたことに対する追加の損害賠償と業務差し止めを連邦地裁が命じる見込みについて自信をみせた。

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