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 無償のLinuxディストリビューション「openSUSE」のコミュニティ・マネージャを務めるジョー・ブロックマイヤー氏(写真)が2008年10月2日に来日し,次期バージョンであるopenSUSE 11.1のリリース予定時期,搭載予定の新機能などを明らかにした。

 まず,次期バージョンのopenSUSE 11.1は,2008年12月にリリースする予定とした。同バージョンは,デスクトップ環境としてGNOME 2.24とKDE4.1(および3.5)を採用。アプリケーションは無償オフィス・ソフトのOpenOffice.org 3.0やWebブラウザのFirefox 3.0などを搭載する。

 新バージョン11.1の目玉の一つとして,同ディストリビューションおよび商用版のSUSE Linux Enterpriseが採用する独自のインストールおよびシステム管理ツール「YaST」(Yet Another Setup Tool)への新モジュールの追加を挙げた。新しいプリンタ・モジュールやパーティション操作モジュール,セキュリティ・モジュールなどが追加される。

 加えて,IPv6関連の機能強化も行われる。単に搭載するカーネルのバージョン・アップに伴ってIPv6周りの機能強化が図られるだけではなく,openSUSE側でもIPv6のみでリモート・インストールできるようにするなどの強化を施す。

 なお,コミュニティの活動状況についてジョー氏は,openSUSEプロジェクトが5人のボード・メンバーで構成されていることや,議長は米Novell社が任命し,残りの4名はNovellの社員から2名,それ以外から2名が,200名以上からなるコミュニティ・メンバーによる投票で選ばれることなどを説明。2005年10月に最初のバージョンが初リリースされてからちょうど3年目となる現在,初めての選挙が行われている最中であり,この11月に結果が発表されるという。