Mobile Broadbandのロゴ
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 携帯電話方式GSMの普及促進を目指す業界団体GSM Association(GSMA)は英国時間2008年9月30日,携帯電話網による常時モバイル・ブロードバンド接続サービスの提供に向けた取り組み「Mobile Broadband」を発表した。Wi-Fi無線LAN接続サービスに対抗するサービスとして,携帯電話キャリア,携帯電話向けLSIメーカー,パソコン・メーカー,IT系企業と共同で推進していく。

 広いサービス・エリアが特徴の携帯電話網を活用し,無線LANホットスポット近辺という狭い範囲でしか利用できないブロードバンド接続サービスとの差別化を図る。まず,2008年のホリデー・シーズンにMobile Broadband対応パソコンを発売し,世界91カ国で常時モバイル・ブロードバンド接続できる環境を提供する予定。

 Mobile Broadbandの活動に参加する企業は以下の16社。中国Hutchison Whampoa(HWL)の子会社Hutchison 3 Group,台湾ASUSTeK Computer(ASUS),米Dell,台湾Elitegroup Computer Systems(ECS),スウェーデンEricsson,オランダGemalto,中国Lenovo Group(聯想集団),米Microsoft,フランスOrange,米QUALCOMM,英Telefonica Europe,イタリアTelecom Italia,スウェーデンTeliaSonera,ドイツT-Mobile International,東芝,英Vodafone Group。

 対応パソコンなどにはMobile Broadbandのロゴを付ける。2009年に10億ドル以上の予算を投入し,Mobile Broadbandの認知度向上メディア・キャンペーンを展開する。

 米メディア(InfoWorld)によると,Mobile Broadband対応機器は,推奨7.2Mbps(論理値)/最低3.6Mbps(同)のデータ通信速度に対応する必要がある。ただし,実効値レートは1Mbpsになるという。

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