リンクシェア・ジャパンとディーエイチシー(DHC)2008年10月1日から、DHCのEC(電子商取引)サイトの商品購入者が購入額の一部をポイントで還元する「ポイント還元サイト」経由で購入した場合でも、それ以前に個人アフィリエイトサイトを見ていれば、間接効果を認めてアフィリエイトの成果報酬を個人サイトへ支払う取り組みを始める。アフィリエイトは購入直前に見られたサイトにのみ成果報酬を払ってきたが、ポイント還元サイトの利用拡大で収入減少に悩む個人アフィリエイターが増えている。この取り組みで個人サイトを活性化させてアフィリエイト市場の底辺を広げるのが狙い。

 DHCはポイント還元サイトと個人アフィリエイトサイトの双方に、当初の契約通りの報酬を払う。増加する報酬額はDHCが負担する。ただし、ポイント還元サイトから個人アフィリエイトサイト経由で購入された場合は、個人アフィリエイトサイトにのみ報酬を払う。

 DHCはECサイトで扱う3000~5000商品(うち健康食品・化粧品は500商品)でアフィリエイトに対応し、約2万の提携サイトを抱える。その多くが個人アフィリエイトサイトだ。個人アフィリエイトサイトを支援することで、同社の商品に対する多様なクチコミをネット上に確保する狙い。

 「永久不滅ドットコム」「ECナビ」などのポイント還元サイトの広がりで、個人アフィリエイトサイトを見て購入を決断した消費者でも、最後にポイント還元サイトを経由して購入する動きが広がっている。このために収入減少に悩む個人アフィリエイターが増えていることは「最後の一踏み問題」と呼ばれ、アフィリエイト業界で問題視されていた。リンクシェアでも「(総報酬額に占める)シェアは還元系が伸びる分、個人系が減っている」(リンクシェア・ジャパン代表取締役社長の花崎 茂晴氏)という。

 こうした取り組みは「世界初ではないか」(花崎社長)という。ECサイトにとっては報酬額の負担増につながるが、リンクシェアは「今後、個人アフィリエイターの重視度と商材の利益率のバランスで考えて賛同する他企業にも対応する」(花崎社長)考えだ。

■関連情報
・リンクシェア・ジャパンのWebサイト http://www.linkshare.ne.jp/
・DHCのWebサイト http://www.dhc.co.jp/