NECは2008年9月30日,NGN(次世代ネットワーク)対応アプリケーション開発の検証施設「NGN評価センター」を10月1日に東京・三田の本社1階に開設すると発表した。

 NGN評価センターには,NTTグループのNGN網と同等の機能を提供する検証環境を用意する。NECのパートナー企業は,自社で開発中のサービスなどをこの検証環境に接続して評価できる。NTTグループのNGNと同様に帯域や優先度の設定を変更しながら,シン・クライアントやオンデマンドVPNなどいったサービスを検証する。

 また,NECとパートナー企業が共同で策定を進めている「NGNミドルウエア共通API」(APIはapplication programming interface)を活用したNGN対応アプリケーションの検証も行える。NGNミドルウエア共通APIは,IP電話や映像配信などのアプリケーションが容易にSIPを利用できるようにするための仕様。NECでは電話発信/着信/転送,会議,プレゼンスなどの共通APIを公開する予定である。

 公開した共通APIはインターネット経由で遠隔からも利用できる。パートナー企業は,わざわざ評価センターに機器を持ち込まなくても,自社の拠点から共通APIを活用したNGN対応アプリケーションを検証できるようになる。

 評価センターは,NECが推進する「NGNミドルウェアパートナープログラム」(関連記事)に参画する「プラットフォーム・パートナ」と呼ぶ10社が利用可能。今後は,NGN向けのアプリケーションを開発する「アプリケーション・パートナ」も募集する。アプリケーション・パートナに対してもNGN評価センターを開放する。

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