ホスティングやネットワークなどのITインフラ事業を手がける米SAVVISは米国時間2008年9月29日,独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)が既存のソフトウエアをSaaS型のモデルで提供できるようにするソリューションを開始すると発表した。SaaS型の利用を考慮せずに開発したソフトウエアを,プログラムやアーキテクチャに変更を加えることなく,SaaS型のホスティング環境で提供できるようになる。

 仮想化技術を手がける米Parallelsと提携し,「Parallels Virtuozzo Containers」「Parallels Automation」という2つの技術を利用する。前者は,OSレベルのサーバー仮想化により,コンテナと呼ばれる独立した環境でシングルテナント・アプリケーションの複数のインスタンスを同時に稼働させるもの。後者のParallels Automationは,サーバーやインフラの管理,ユーザーアカウントの管理,サービスプランの作成,課金などを行う。これにより,ISVの既存のソフトウエアをSaaS型のマルチテナント・アプリケーションとして利用できるようにするものだ。

 SAVVISは,今回開始するSaaSソリューションで,基本インフラを提供する「Core Infrastructure Services」,ISVのアプリケーション開発/運用のライフサイクルを支援する「Lifecycle Services」,SAVVISの顧客間でのアプリケーションの統合や連携を支援する「SAVVIS Marketplace」の3つのカテゴリでサービスを展開する。既存アプリケーションのSaaS化のほか,米Skytapの技術を利用した仮想ラボ環境,アプリケーション監視機能,ポータル機能などを提供していく。

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