写真1●NTTドコモの山田隆持代表取締役社長(左),カナダのリサーチ・イン・モーションのドン・モリソンCOO(右)
写真1●NTTドコモの山田隆持代表取締役社長(左),カナダのリサーチ・イン・モーションのドン・モリソンCOO(右)
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写真2●今回発表したスマートフォンの「BlackBerry Bold」
写真2●今回発表したスマートフォンの「BlackBerry Bold」
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 NTTドコモは2008年9月29日,カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)の情報端末「BlackBerry Bold」を2009年初頭に国内投入すると発表した(写真1)。ソリューションと組み合わせた法人向け販売に重点を置く。法人向けの新市場を開拓することで,普及台数が1億台を超えて頭打ちとなってきた国内携帯電話市場の拡大を狙う。併せて,2009年にはBlackBerry Boldを含む10機種ものスマートフォンを国内市場に投入する方針も示した。

 個人向けの携帯電話でiモードなどのネットサービスが普及している日本は,北米と比べてスマートフォンの普及率が低い。発表会でNTTドコモが示した数値によると,北米では携帯電話の出荷台数の中でスマートフォンが占める割合は17%。これに対して日本では2%に過ぎないという。

 BlackBerry Boldは,米IBMのLotus DominoやマイクロソフトのExchangeといったグループウエアとの連携機能を持つ。従来は大企業や外資系企業での導入が多かったが,今後は中小企業などの需要を喚起するために,サポート体制を強化するほか,低廉な通信料金プラン,アプリケーションの配信サービスの検討も進める。

 BlackBerry Boldの発売は2009年1月~3月を予定。価格は未定。通信方式はHSDPAで通信速度は受信時で最大3.6Mビット/秒。IEEE802.11a/b/gの無線LAN機能も搭載する。QWERTY配列のキーボードや,小型のトラックボールを内蔵する(写真2)。高さ114×幅66×厚さ15mm。重量は136mm。毎秒30コマの動画を再生できるほか,iTunesとの連携機能もあるため,法人向けの市場に限定せず個人向けにも販売する。発売後には,iモードのメールを受信する機能も追加できるよう,開発を進めるという。

 さらに,NTTドコモは2009年中にスマートフォンの新製品を相次いで投入することで,端末の魅力を訴求し,市場創出を目指す。山田隆持 代表取締役社長は「Windows Mobile,Android,ノキアの端末など豊富な選択肢をそろえる。2009年にはスマートフォンを10機種近く出していきたい」と新機種の投入に注力する方針を示した。

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