米MicrosoftのSteve Ballmer CEOは2008年9月第4週,シリコン・バレーで開催されたイベントの場でMicrosoftのビジネス・モデルを,パッケージ・ソフトウエア販売という現在の体制から,インターネット・クラウド基盤で展開するソフトウエアとサービスを組み合わせた形態へ移行させると発言した。

 同氏は,Web検索分野で米Googleに追いつくことを目標に,これまで相当の努力をしてきたと認めた。成果が出るまでに,まだ数年の期間と「多くの資金」(同氏)が必要であるものの,新たなビジネス・モデルを受け入れることなど「恐れていない」という。

 同氏によると,同社は目標を達成するため年間純利益の5~10%を研究開発に投入し,2009会計年度(2008年7月~2009年6月)だけで85億ドルの資金をかけるという。同氏は今回もポーカー・ゲームにたとえて,「2番手プレーヤは,少なくとも賭け金をつり上げなければ駄目だ」と付け加えた。

 Ballmer氏は同イベントでほかにも,「当社と技術業界の多くの企業は,現在の経済危機をうまく切り抜けられるはずだ」と述べた。「われわれの業界は世界経済の動向から影響を受けないし,現在の状況をみると,市場は上昇傾向にある。私が仕事で話す人たちは,(ビジネス・ニュース系テレビ・ネットワークの)米CNBCを1日中見ている人などよりも良い感触を持っている」(同氏)