米Transmetaは米国時間2008年9月24日,自社の売却を検討していることを明らかにした。売却先を探すためのプロセスを既に開始しているという。過去数カ月にわたって,幅広い戦略的選択肢について調査していたが,株主価値を向上する手段として,売却の可能性を探ることにしたという。

 同社はこれに伴い,米Intelと2件のライセンス契約を結んだことを同日発表した。1件目の提携では,Transmetaのコンピューティング技術に関する一部知的資産のコピーをIntelに提供する。Intelは一括の支払いで非排他的ライセンスを取得し,技術を商用利用する。

 2件目は,昨年の和解(関連記事:TransmetaとIntelが特許侵害訴訟で和解,Intelが2億5000万ドルでライセンス取得)に基づいて12月に合意したライセンス契約を改定するもの。和解条件では,IntelがTransmetaに初年度1億5000万ドル,その後5年間に毎年2000万ドル,計2億5000万ドルを支払い,Transmetaが既存特許だけでなく今後10年間に取得または出願するものも含め,Intelに永久ライセンス提供するとしていた。今回の改定で,Intelが2009~2013年にかけて行う予定だった支払いを前倒しする。

 この2件の契約により,Transmetaは2008年9月末までに,Intleから合計9150万ドルの現金を受け取る見込み。

 Transmeta社長兼CEOのLes Crudele氏は,「米Intelとのライセンス契約により,バランス・シートを強化し,売却先として可能性のある組織に,当社をより正確に査定してもらえる」と述べた。

[発表資料(1)] [発表資料(2)]