写真1 ASUSTeKの「N10J」。ただし,海外モデルの写真のため,キーボードは英語配列。
写真1 ASUSTeKの「N10J」。ただし,海外モデルの写真のため,キーボードは英語配列。
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写真2 左側面の写真。中央部にあるスイッチがグラフィックスの切り替えスイッチ。
写真2 左側面の写真。中央部にあるスイッチがグラフィックスの切り替えスイッチ。
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 台湾ASUSTeK Computer社は2008年9月19日,Atomプロセッサを搭載した小型ノート・パソコン「N10J」(写真1)を発表した。N10Jは,高い人気を誇る同社の小型ノートEee PCとは異なるラインアップの製品。米NVIDIA社が2008年6月に発表したグラフィックス・チップ「GeForce 9300M GS」を搭載し,OSにはWindows Vista Home Premiumが採用される。出荷は10月下旬から11月上旬の予定で,実売価格は9万9800円になる見込み。

 N10Jは,1.6GHz動作のAtom N270,2Gバイトのメイン・メモリー,160Gバイトのハード・ディスク,1024×600ドット表示の10.2型ワイド液晶を搭載する。グラフィックスは,標準時はチップセット内蔵のGMA950が稼働するが,本体左側面にあるスイッチをオンにするとOSが再起動され,GeForce 9300M GSに切り替わる(写真2)。テレビなどに接続するためのHDMI出力もサポートする。

 グラフィックスのほかに,18.5mmピッチのキーボード,米Altec Lansing Technologies社製のスピーカーなど,携帯型パソコンとしてはハイエンド指向の設計になっている。またN10Jには,米DeviceVM社が開発した8秒で起動するLinux OS「Splashtop」をベースにした「Express Gate」を搭載し,Windowsを起動せずにWebブラウザやSkypeなどを使えるようにしている。

 このほかのスペックは,7時間のバッテリ駆動時間,130万画素のWebカメラ,IEEE802.11b/g/nの無線LAN,Bluetooth 2.0など。外形寸法は幅276mm×奥行き195mm×高さ29-37mmで,重さは1.5kg。

 現在,ASUSTeKが国内で投入するノート・パソコンで,Eee PCシリーズとそれ以外の出荷比率は,台数ベースで1対9。同社は,Eee PCの国内発売によって知名度を高めて,「今後は3:7程度まで高めていきたい」(同社の日本担当ゼネラル・マネージャーの杜 啓宇氏)としている。