大和証券グループ本社は2008年9月19日、18日夜に発生したシステム障害の原因に関して説明した。トラブルが生じたのは18日17時30分ころから22時40分ころまで。障害発生中は夜間に株式を売買できるPTS(私設取引システム)の取引、個人向け国債の予約注文、取引コースの変更、ATMでの入出金ができなくなった。

 大和証券グループ本社広報によると、原因はハードディスクドライブ(HDD)の破損。本来ならHDDの故障時にはバックアップに切り替わるはずが切り替わらなかった。HDDの破損が複数のシステム障害に波及した原因、バックアップが正常動作しなかった原因などの詳細については、現在調査中とする。

 同社は9月12日にも株式注文システムで障害を起こしている(関連記事)。ただし、今回のシステム障害とは原因が異なる。

 9月12日の障害は、株式注文の受注データを発注処理に引き渡す「制御系プログラム」が停止したために発生した。原因は先物取引の制度変更に伴うプログラムの改変。その変更プログラムに不具合があり、株式と共通利用する制御系プログラムが停止した。同社はシステム管理体制を強化するとともに、不具合が他のプログラムに波及しないようシステム構造を見直す計画としている。