写真●WANアクセラレーションの効果
写真●WANアクセラレーションの効果
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 米シスコと米ヴイエムウェアは2008年9月16日(米国時間)、データセンター向け仮想化で協業すると発表した。仮想化環境のスケーラビリティや管理性を高めることが主な目的である。テクノロジ分野の提携は二つ。一つは、シスコの仮想ソフトウエア・スイッチ「Cisco Nexus 1000V」を「VMware Infrastructure」にオプションとして組み込み可能とする。もう一つは、仮想デスクトップ「VMware Virtual Desktop Infrastructure(VDI)」にWANアクセラレーション機能を提供し、パフォーマンスを向上させる。

 VMware Infrastructureはもともと独自の仮想ソフトウエア・スイッチを用意している。これに代えてCisco Nexus 1000Vが使えれば、Cisco製品を使い慣れたエンジニアにとって管理作業が容易になる。また、VMwareの仮想マシンを移動する機能「VMotion」を使った際、セキュリティやVLANなどの情報が、移動元から移動先に引き継げるようになる。Cisco Nexus 1000Vは現在ベータ版、2009年前半にVMware Infrastructureの関連製品として登場する予定だ。

 また、「Cisco Wide Area Application Services for VDI(WAAS)」はVDIに対してWANのアクセラレーション機能を提供。WAASを使うことでWANの利用帯域を60~70%削減できるという(写真)。WAASは既に利用可能である。

(森山 徹=日経コンピュータ、ラスベガス)