消費者の「Windows Vista」に対するネガティブな見解を覆すための作業で忙しい米Microsoftだが,社内では後継OS「Windows 7」(開発コード名)のベータ・テストに向けた準備も始めている。同社は2008年第2週,Windows 7の社内向けバージョンのテストを開始したのだ。このバージョンは,10月末に開催する開発者会議「PDC 2008」の出席者に提供されるだろう。今回の試験用ビルドは,同社の従業員のほか,近い関係にあるパートナも配布対象になったらしい。

 「マイルストーン3」を略して社内で「M3」と呼ばれているこのビルドから,Windows 7は見た目と機能がWindows VistaにそっくりなOSであると分かる。多くの同こんアプリケーションが,「Office 2007」の「リボン」ユーザー・インタフェース(UI)を採用している。以前紹介したとおり,MicrosoftはリボンUIを作ったグループに新しいWindows用シェルの開発を任せた(関連記事:「Windows Vienna(またはWindows 7)」のFAQWindowsの「次期バージョン」はどうなっている?)。

 Microsoft以外の情報源によると,Windows 7以降のOSは「Windows Mail」や「Windows Movie Maker」といった一部アプリケーションを同こんせず,オンライン・サービス「Windows Live」で個別ダウンロード提供するようになるそうだ。別の情報によると,Windows 7のベータ1版は2008年中にリリースされるという。

 こうしたうわさの真偽は確かめられない。しかし,M3ビルド(ビルド番号は「6780」)を入手した人に聞いたところ,驚くほど安定性が高くて使い物になり,かつてのWindows Vistaと同じ開発段階で比べると,ずっと作業が進んでいるとのことだ。

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