電気通信事業者協会(TCA)と携帯電話/PHS事業者5社は9月12日、出会い系など有害サイトへのアクセスを制限するフィルタリングサービスの認知拡大と利用促進に向けた取り組みを発表した。

 まず、18歳未満の既存契約者へのフィルタリングサービス利用推進策として、親権者から不要と申告されない限りブラックリスト方式のフィルタリングサービスを原則適用する。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの3社は2008年10月よりダイレクトメールや各種通信手段を使って親権者に意向を確認し、何らかの申告がない場合にはアクセス制限をかける。

 ブラックリストの管理は、モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)の認定に従って行う。EMAから「健全性の維持が可能な運用/管理体制を備える」と認められたサイトは、ブラックリストの対象外として、18歳未満でもアクセス可能にする(関連記事)。

 各社はフィルタリングサービスの拡充を図り、契約者/利用者がサイト閲覧不可設定を自ら行える機能など、選択肢を増やすフィルタリングサービスを提供していく。例えば、NTTドコモは2009年1月9日に、閲覧可否設定を調整できる「カスタマイズ機能」と、携帯電話の機能を通話/メールに制限する「Web制限」の提供を始める予定。

 さらに、今後フィルタリングサービスの合計利用者数を定期的に公表する。2008年7月末時点の利用者数は429万6600人で、2008年3月末の342万6000人に比べ約87万人増えた。

■関連情報
・NTTドコモのWebサイト http://www.nttdocomo.co.jp/
・KDDIのWebサイト http://www.kddi.com/
・沖縄セルラー電話のWebサイト http://www.au.kddi.com/chiiki/okinawa/okinawa_cellular/
・ソフトバンクモバイルのWebサイト http://www.softbankmobile.co.jp/
・ウィルコムのWebサイト http://www.willcom-inc.com/
・イー・モバイルのWebサイト http://emobile.jp/
・電気通信事業者協会のWebサイト http://www.tca.or.jp/