富士通は2008年9月9日、ヤマトグループのWeb業務システムの災害対策システムを構築したと発表した。ヤマトグループの情報システム会社であるヤマトシステム開発と共同で構築した。「宅配便業界で初の試み」(富士通広報)という。構築期間は約2年で、2008年春に稼働した。投資額は非公表。

 Web業務システムはWebを用いた法人向けの伝票発行システムや、エンドユーザーから再配達依頼などを受けた際にドライバーへメールで指示を出すシステムを指す。東京と大阪にある2つのセンターで、このデータをリアルタイムにバックアップする。

 業務単位でデータベースを構成しているため、バックアップ対象の業務を選んだり、業務によってバックアップを取る頻度を変えたりできる。一部の業務で障害が発生した際、その業務だけをサブのデータセンターに切り替えるといった運用も可能だ。これまでWeb業務システムはバックアップを取っていなかった。

 これまでも集配管理システムなどは東阪のセンター間でのリアルタイムバックアップを実現していた。インターネットの利用が進んだことを受け、Web業務システムについても今回新たにバックアップシステムを構築した。