米Microsoftは米国時間2008年9月8日,スタンドアロン型のサーバー仮想化ソフト「Microsoft Hyper-V Server 2008」と仮想サーバー集中管理ソフトウエアの新版「System Center Virtual Machine Manager 2008」を30日以内にリリースすると発表した。また,サーバーOSのアップデート版「Windows Server 2008 R2」に搭載するライブ・マイグレーション機能のデモンストレーションを行った。

 Hyper-V Server 2008は,1台の物理サーバー上でWindowsやLinuxの仮想化環境を実現する,スタンドアロン型のサーバー仮想化ソフトだ。既存のパッチ/設定/管理/サポート・ツールを流用でき,処理手順やノウハウも生かせるという。製品計画を発表した当初,米国における予想小売価格を28ドルとしていたが,無料ダウンロード提供する方針に変えた(関連記事:Microsoft,「Windows Server 2008」の価格や仮想化サーバー製品「Hyper-V Server」を発表)。

 System Center Virtual Machine Manager 2008は,Hyper-V Server 2008や「Windows Server 2008 Hyper-V」「Microsoft Virtual Server 2005 R2」,米VMwareの「VMware Virtual Infrastructure 3」で構築した仮想化環境を管理するソフトウエア。仮想化サーバー/デスクトップ/アプリケーションを対象に,ホストの構成,仮想マシンの生成/配置,サーバー統合ツール,モニタリング/障害復旧作業などを集中管理できる(関連記事:【WinHEC 2007】Microsoftが仮想化環境の集中管理ツールを年内にリリース)。

 同社は関連製品として,9月第1週にアプリケーション仮想化ソフトウエア「Microsoft Application Virtualization 4.5」をリリースした。同ソフトウエアは,数週間後に一般提供を開始するアプリケーション運用管理支援ツール群の新版「Microsoft Desktop Optimization Pack 2008 R2」に同こんする。

 また,同社はWindows Server 2008 R2のライブ・マイグレーション機能を初めてデモンストレーションした。同機能を利用すると,実行中のアプリケーションをサーバー間で移動するなどしてリアルタイムに可用性を高められる。同機能は,Hyper-V Serverの次版にも搭載する。

 さらに,同社の仮想化製品パートナを支援する目的で,仮想化ソリューション試験施設,独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)向け認定プログラム,システム・インテグレータ/販売店向け認定/トレーニング・プログラムなどを運用する。

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