NTT東西地域会社は2008年9月8日,両社が提供するIP電話サービス「ひかり電話」から,NTTコミュニケーションズ(NTTコム)の「ナビダイヤル」への接続を9月9日に開始すると発表した。今回通話が可能になるのは,一般ユーザー向けの「ひかり電話」および中小企業向けの「ひかり電話オフィスタイプ」から発信する場合である。

 大企業向けの「ひかり電話ビジネスタイプ」では,2008年4月1日から利用可能であった。通話料は,NTTコミュニケーションズが定める「直収電話から発信する場合」の料金が適用される。

 ナビダイヤルは,全国共通の「0570」で始まる10ケタの電話番号にかかってきた通話を,あらかじめ指定した電話回線に着信させるサービスである。通話料は原則として発信者側に負担する。例えばメーカーがユーザー向けのサポート対応窓口の番号として使ったり,イベント会社がチケット予約の受付番号として利用したりすることが多い。

 こうした用途のため,人気の高いイベントのチケット発売時点など,ナビダイヤルの電話番号には,あるタイミングで通話が集中することが多い。NTT東西では,「通話集中の影響で,通常のひかり電話の通話がつながりにくくなる恐れがあった」ため,これまでは,ひかり電話からナビダイヤルへの発信ができないようにしていた。今回,「仮に通話が集中しても,他の通話に影響を与えず,サービス全体を安定的に運用できる仕組みを整備した」(NTT東西の広報担当)ことで,通話を可能にした。

 KDDIの「アクセスコール」やNTT東日本の「ナビアクセス」など,0570番号を使う同様のサービスがあるが,今回ひかり電話からの発信が可能になるのはNTTコムのナビダイヤルだけである。

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