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[XDev]「システム基盤には開発・運用手順が必須」,金融システムとECシステムの担当者の見解が一致

2008/09/06
西村 崇=日経SYSTEMS
写真1●野村総合研究所の谷口俊一氏
写真1●野村総合研究所の谷口俊一氏
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写真2●グロースエクスパートナーズの鈴木雄介氏
写真2●グロースエクスパートナーズの鈴木雄介氏
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 「ずっと使い続けられるシステム基盤とは,アプリケーションの稼働を支えるハードウエアやソフトウエア,ネットワークだけでなく,アプリケーションの開発手順や運用手順までそろっているもの」。2008年9月5日,ソフトウエア開発者向けイベント「XDev2008」の会場で,証券システムの基盤担当者と,インターネット向けシステムの基盤担当者が対談。担当するシステムは異なっていても,システム基盤の範囲について認識が一致した。

 対談をしたのは,証券システムの基盤を担当する野村総合研究所の谷口俊一氏(証券基盤・運用統括部 上級専門職,写真1)と,ECシステムなどの基盤を担当するグロースエクスパートナーズの鈴木雄介氏(ビジネスプラットフォーム事業 ゼネラルマネージャー/チーフITアーキテクト,写真2)。「ずっと使い続けられるシステム基盤のあり方」をテーマに議論した。

 「ずっと使い続けられるシステム基盤」に,開発手順や運用手順まで含める理由を,谷口氏は「ハードウエアやソフトウエアが入れ替わっても,手順は変わらずに使い続けられる。ずっと使い続けられるという意味でも,手順は基盤として位置付けられる」と説く。

 鈴木氏は「システム基盤は,企業戦略とその実行の橋渡しとなるもの。システム基盤をずっと使い続けられるようにするには,企業戦略を実行し続けられるように,開発手順や運用手順を基盤として整備する必要がある」と指摘した。

基盤の検討にはさまざまな観点での検討が必要

 対談では,ずっと使い続けられるシステム基盤を構築するうえでの注意点についても議論された。谷口氏,鈴木氏はともに,使い続けられるシステム基盤にするためには,さまざまな観点での検討が重要だと訴えた。

 谷口氏は,「ハードウエアやソフトウエア,ネットワークといった,システム基盤の個々の構成要素だけではなく,信頼性,性能,開発生産性など,基盤を横串にして検討することが欠かせない」と指摘した。

 鈴木氏も「ITエンジニアは品質だけに目を奪われがちになる。システム基盤を検討する際には,品質だけでなく,保守や追加開発が容易な仕組みになっているかどうかや,そもそも基盤を支える要員が十分に確保されているかといったことにも気を配ることが大切」と説明した。

将来のシステム基盤はユーザーが使うものになる

 谷口氏と鈴木氏の対談では,将来のシステム基盤像や,システム基盤担当者の心情にまで話題が多岐に及んだ。

 鈴木氏は,将来のシステム基盤像について言及。「今までの基盤に厚みを持たせて,それほど高い開発スキルを持たないユーザーでも,基盤を使って開発できるようになるだろう」と見解を述べた。「基盤の厚み」の部分には,システム仕様に関する情報を入力すると,アプリケーションを自動生成/自動実行できる仕組みといったものが盛り込まれる。

 基盤の厚み部分には,開発標準やセキュリティ・ポリシーを守らせる仕組みも組み込む。ユーザーはこの基盤の厚み部分を使って開発をしていく。「これまでの開発プロジェクトでは,コストや納期が限られていて盛り込めなかった機能を,ユーザーは自らの手で,システム基盤を使って開発できるようになる」(鈴木氏)という。

 一方,谷口氏は,「新たに登場した基盤技術を使ってみたいが,現実には抑えている」という基盤担当者の複雑な心境に触れた。

 基盤担当者は,次々に登場する最新技術に大きな関心を寄せていることが少なくない。だが,基盤の提供先である業務アプリケーション開発の担当者や顧客の関心は「アプリケーションを開発したり,機能追加したりしても,安定して稼働する基盤であるか」。谷口氏は「基盤担当者としては『最新技術を実際に使ってみたい』と思っても,そこは抑えて,開発者や顧客のニーズに対応するようにしている」と,基盤担当者の心のうちを語った。

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