三菱電機は2008年9月3日,同社が提案した最大14.4Mビット/秒のHSPA対応の超小型基地局装置(フェムトセル)が,NTTドコモによって採用されたと発表した。NTTドコモはホームエリア向けサービスの強化を宣言し,「ホームU」や「ポケットU」といったサービスを既に開始している(関連記事)。今回の三菱電機のフェムトセルなどを使って新たなホームエリア向けサービスを展開すると思われる。

 フェムトセルとは家庭内などに設置可能な超小型基地局のこと。現在,ユーザー加入のブロードバンド回線を使って携帯電話網と接続したり,ユーザー自身がフェムトセルを設置したりできるように,2008年10月をメドに電波法関連の改正や運用ガイドラインの策定が進んでいる(関連記事)。

 三菱電機は,NTTドコモが2007年秋から不感地帯対策用に運用を開始したフェムトセルも開発していたという(関連記事)。新たに採用されたフェムトセルは従来機を強化し,通信速度は下り最大14.4Mビット/秒のHSPAに対応。ユーザーが自宅のブロードバンド回線に接続するだけで自動的に設定が完了するプラグ・アンド・プレイ機能の搭載や低消費電力化も図っている。

 同社は,今回の製品を通してNTTドコモのホームエリア向けサービスに協力していく計画。商用化のスケジュールは未公表となっている。

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