USEN(本社:東京都港区,社長:宇野康秀氏)は2008年9月3日,CD販売店の店頭で音楽CDの作成・販売を行う事業を主とする「ミュージックグリッド」(本社:東京都港区,社長:境弘邦氏)を,子会社として設立したと発表した。新会社にはエイベックス・グループ・ホールディングス(本社:東京都港区,社長:松浦勝人氏),ビクターエンタテインメント(本社:東京都渋谷区,社長:加藤裕一氏),ケイダッシュ(本社:東京都渋谷区,社長:松田英夫氏)なども出資する(発表資料)。

 新会社では主に過去の名曲・ヒット曲を中心とした音源をデジタルアーカイブ化し,店頭で音楽CDを作成・販売するサービスを提供する。ジャケット写真や歌詞カードも付属するため「通常の販売用CDと見劣りしない」(USEN)という。これまでレコードメーカーが製造した音楽CDのほとんどは,在庫や流通の関係上一定期間を経過した後は発売中止,廃盤となっていた。そのため,発売から一定期間が経過した音楽CDは店頭に在庫がなく,買いたい消費者がいても売れないという機会損失が多かったという。今回のサービスはこうした機会損失をなくすと同時に,レコードメーカーやショップにとってもCDの在庫を持つリスクを減らす効果も期待できる。

 2009年春に1000タイトル以上の品揃えで,全国でサービスを開始する計画である。USENは,同社が販売する業務店向けインターネット接続サービスと連携し,各地の営業拠点を活用しながらサービスの全国展開を推進する。