ソフトバンクモバイル、NTTデータ、日立製作所、ジェムアルトの4社は、近距離無線通信技術(NFC:Near Field Communication)に対応した携帯電話の実証実験を、千葉県内の複合型商業施設にて実施する。実験期間は9月2日から10月31日まで。NFC対応携帯電話と、ICタグを貼り付けた「スマートポスター」を用い、携帯電話を活用した顧客サービスの有効性を確認する。

 最大424kbpsで通信可能なNFC技術は、「FeliCa」などと互換性がある。スマートポスターには、NFC技術に対応したICタグが埋め込まれてあり、ポスターにNFC対応携帯電話をかざすと、ICタグから携帯電話に情報が送信され、携帯電話の画面に表示する。

 今回の実験では、スマートポスター向けソフトをNFC対応携帯電話に搭載し、複合型商業施設に設置されている映画のポスターから、映画に関連したデジタルコンテンツを入手できるようにする。スマートポスターを介したプロモーション広告に対する利用者のニーズ、NFC対応携帯電話の情報提供サービス端末としての有効性、同携帯電話とデジタル家電との連携性などを評価する。

 NTTデータとジェムアルトがスマートポスター向けソフトを開発し、ソフトバンクモバイルが携帯電話を、日立製作所がテレビの大画面で映像を楽しむためのTV向け映像配信サービスを提供する。

 日本では、携帯電話のカメラで、情報が掲載されているWebサイトのURLアドレスを取得できるQRコードが普及しているが、ピントをあわせて撮影する必要があるほか、汚損していると情報が得られないといった難点がある。4社によると、NFC技術対応のスマートポスターは安価で電源不要なICタグを利用しているため、利便性の向上はもとより、低コストでの導入が可能だという。

■関連情報
・ソフトバンクモバイルのWebサイト http://mb.softbank.jp/mb/
・NTTデータのWebサイト http://www.nttdata.co.jp/
・日立製作所のWebサイト http://www.hitachi.co.jp/
・ジェムアルトのWebサイト http://www.gemalto.com/japan/