米Broadcomは,米連邦地方裁判所が米国時間2008年8月28日に,米QUALCOMMに対して法廷侮辱罪の判断を下したと発表した。連邦地裁が昨年命じた差し止め命令にQUALCOMMが従わなかったためとしている。

 Broadcomが最初にQUALCOMMを提訴したのは2005年5月。カリフォルニア州サンタアナの連邦地裁は2007年5月に,QUALCOMMがBroadcomの携帯電話機向けベースバンド技術の特許3件を侵害したと認定し(関連記事:米連邦地裁の陪審, Broadcom特許に対するQUALCOMMの侵害を認定),11月に損害賠償1960万ドルを支払うよう命じた(関連記事:Broadcom,QUALCOMMの特許侵害賠償額1960万ドルを受け入れへ)。また12月には,問題の特許技術を用いたチップセットおよびソフトウエアの製造,使用,販売を即時停止するよう命令を下した。その際,ロイヤルティを支払うなどの条件により,2009年1月31日まで命令保留の猶予を設けた(関連記事:QUALCOMMに特許侵害係争で一部製品製造の即時停止命令)。

 今回,連邦地裁は,QUALCOMMが命令に背いてWCDMAチップの使用とサポートを続け,特許侵害にあたる「QChat」製品に関するロイヤルティの支払を怠ったと判断。QUALCOMMに対して,QChat製品で得た利益をBroadcomに支払い,Broadcomの訴訟費用も負担するよう命じた。

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