米Appleに著作権侵害で訴えられた米PsystarがAppleを独占禁止法違反で提訴した。Psystarは,Appleが取り引きを制限し,不当に競争を妨げているとして,米国時間2008年8月28日に訴訟を申請。不当な拘束,排他的な取引,著作権の不正使用などを行っていると非難している。

Appleは,同社のOS「Mac OS X」をプリインストールしたパソコン「OpenComputer」を販売しているPsystarの行為が,Mac OS Xのエンドユーザー契約(EULA)に違反しているとして訴訟を起こした。

 しかしPsystarは,小売店で正当に購入したMac OS XをOpenComputerに付属して顧客に販売していると主張。また,Mac OSを稼働させるために,Appleのパブリック・ソース・ライセンスのもとで許諾されているコードを含むオープンソースのコードを利用しただけだと説明した。

 Psystarの弁護士Colby Springer氏は,今回のAppleに対する訴訟について,「Appleの反競争的性質を持つEULAと反競争的な手法を問題にしている」とコメントした。

 同社CEOのRudy Pedraza氏は,「OpenComputerによって,Appleが作りだしたすばらしいOSを,高価なMacintoshを買わずに,より多くの人々が利用できるようにしているのだ」と発言した。また,Appleに提訴されて以来,販売はわずかに落ちたものの,OpenComputerに対する関心の高まりを実感していると述べた。

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