米Microsoftは米国時間2008年8月27日,次期Webブラウザ「Internet Explorer(IE)8」のベータ2版を公開した。ベータ2版の対応OSは,Windows Vista/XP,Windows Server 2003/2008の32ビット版および64ビット版。現在同社のWebサイトで英語版,日本語版,簡体字中国語版,ドイツ語版をダウンロード提供している。

 3月に公開したベータ1版が開発者向けだったのに対し,ベータ2版は一般ユーザーにも使ってもらい,フィードバックを今後の開発に活用する考え(関連記事:【速報】Microsoftが「Internet Explorer 8」のベータ版を一般公開)。

 ベータ2版はタブ機能を改善し,閉じてしまったタブを簡単に再び開けるようにした。あるWebページを表示しているタブと,そのWebページ内のリンクから新たに開いたタブは関連性が高いとみなしてグループ化し,色の違いで見分けやすくした。

 「Smart Address Bar」からの「Favorites」(お気に入り)/「History」(履歴)/RSSフィード一括検索の結果表示画面も使いやすくしたという。不適切な検索結果は,マウス・ポインタを重ねると現れる赤い×印をクリックすれば削除できる。

 異なるWebアプリケーションを連携させる機能「Accelerators」(旧名称は「Activities」)も搭載した。マウスを右クリックすると表示されるメニューを拡張し,Webページ上の情報と各種オンライン・サービスを結びつけられる。例えば,Webページ上の住所文字列を選択して右クリック経由で地図サイトに送り,該当する場所の地図をポップアップ表示させる,といった使い方が可能になる(関連記事:一層進むWebサイト間の連携,簡単操作で情報をひも付け)。

 安全性に関しては,XSS(クロスサイト・スクリプティング)攻撃やマルウエアの侵入からユーザーを保護するフィルタ,プライバシ保護目的の「InPrivate Browsing」機能などを導入した(関連記事:IE 8のプライバシ機能が明らかに,閲覧履歴やCookieを細かく管理IE 8のセキュリティ強化,XSS攻撃とマルウエア対策フィルタを搭載)。Webページを表示するタブ部分とタブ同士,アドレス・バーや各種操作ボタンを配置する部分のつながりを弱め,1つのタブで発生した問題をほかの部分に影響しにくくし,IE 8全体としての信頼性を高めた。

 Webページ表示の互換性を確認するボタンの名称を,ベータ1版の「Emulate IE7」から「Compatibility View」に変えた。

 ほかの言語に対応したバージョンも間もなく公開する予定。自動アップデート機能Automatic Updates(AU)が有効に設定されたWindows XPとWindows Server 2003でIE 8ベータ1版を使っているユーザーは,Windows Update(WU)経由でベータ2版を入手できる。

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