図1 実験概要
図1 実験概要
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 メディアフロージャパン企画(本社:東京都千代田区,社長:増田和彦氏)は2008年8月27日,ユビキタス特区(沖縄県那覇市及び豊見城市)における「携帯端末向けマルチメディア放送(メディアフロー)サービス実証試験」に関する実験試験局の予備免許を取得したと発表した(発表資料)。

 この実証試験において,メディアフロージャパン企画は「携帯端末向けマルチメディア放送システム」の技術方式の一つとしてMediaFLOを提案しており,2008年1月に総務省が推進するユビキタス特区の対象プロジェクトに決定していた。

 本実験試験局は,沖縄県豊見城市に設置する2008年9月下旬から試験電波の送信を開始した後,段階的に増力しながら11月下旬の開局を予定する。本実験試験局の開局により,VHF帯におけるMediaFLO方式の実験環境が整うことになる。海外におけるMediaFLO方式の実用化はUHF帯が中心だった。そこで,電波伝搬特性データの取得やMediaFLO方式の品質評価を進めて,現在情報通信審議会において進められている「携帯端末向けマルチメディア放送システム」に関する技術的検討に貢献する計画だ。さらに,コンテンツ制作や端末開発などを行う企業と協力することで,放送と通信が連携した新たなサービスやコンテンツの開発・検討も推進する。また,地方自治体などと連携して地域密着型コンテンツ配信の実証試験なども行う計画である。

 なお,使用周波数は210M~216MHz(テレビの第11チャンネル),出力は170Wである。第1期試験(VHF帯伝搬特性,メディアフロー品質評価)を2008年11月下旬に開始したあと,第2期試験としてサービスやコンテンツなどの実証試験を2009年秋に開始する予定だ。