米Broadcomと米AMDは米国時間2008年8月25日,BroadcomがAMDのデジタル・テレビ(DTV)事業を買収することで最終合意に達したと発表した。Broadcomは約1億9280万ドルの現金で,AMDからDTV事業の資産を取得する。手続きは2008年第4四半期に完了する見込み。

 AMDは第2四半期の決算発表(関連記事:AMDが2008年Q2決算で赤字幅をさらに拡大)の際に,DTV事業部門を売却する方針を明らかにしていた。AMD社長兼CEOのDirk Meyer氏は,「より焦点を絞った事業運営に移行するという戦略を進め,持続可能な利益性をもたらすビジネス・モデルの構築を図る。DTV事業の売却は,その重要なステップであり,当社の財務強化と,マイクロプロセサおよびグラフィックス技術への注力につながる」と説明した。

 Broadcomは今回の買収により,既存のDTV事業を拡充し,ローエンドからハイエンド分野にわたる全製品ラインの提供を目指す。また,大手DTV関連企業のニーズに応じた製品展開と開発に取り組むとしている。

 AMDのDTV事業は世界に6カ所の主要設計センターを所有し,約530人の従業員が所属する。「Xilleon」ブランドのDTV向けプロセサとリファレンス・デザイン,レシーバ用IC「NXT」,DTVプロセサ「Theater 300」などを手がけている。

[発表資料(Broadcomのプレス・リリース)]
[発表資料(AMDのプレス・リリース)]