Linuxの技術者認定機関のLPI-Japanは2008年8月25日、技術者認定試験(LPIC)の国内での受験者総数が累計で延べ10万人に達したと発表した。2000年10月に国内で試験を開始してから8年間の実績。ここ数年間は、年2万人ずつ一定割合で増えていることから、Linux技術者全体が安定的に増加している状況といえる。

 LPICの認定者数の合計は約3万3000人となった。LPICはレベルが3段階あり、低い順にみると、レベル1が約2万6000人、レベル2は約6000人、レベル3が340人となっている。

 数年にわたり受験者数が一定量確保されている理由は、Linux技術者が大手ベンダーだけでなく、中小ベンダーにも広まっていることがあるようだ。従来、LPICの受験者はNECや日立製作所、富士通など大手ベンダーのグループ会社で占められていたが、「いまは大手ベンダー以外の受験者の方が多くなっている」とLPI-Japan理事長の成井弦氏は述べる。

 LPI-Japanの上部組織LPIは全世界を対象に活動しているが、全世界の受験者数を見ても日本が過半を占めている。レベル3では日本のITベンダーの要望が試験内容に取り入れられるなど、日本向けの色合いが濃い。LPI-Japanが今後も日本でのLPIC普及を進め、「2012年には20万人の達成を見込んでいる」(LPI-Japan)という。