写真●ICカードによる退室を検知して,PCの画面をロックする
写真●ICカードによる退室を検知して,PCの画面をロックする
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 ニューコンは,東京ビッグサイトで開催中の「Security Solution 2008」において,入退室管理と連動するPCログオン管理システム「MPS.Server GE」を展示している(写真)。正規にICカードを使って入室しないと,PCにログオンできなくなるのが特徴だ。

 ICカードを使った入退室管理システムとPCのログオン・セキュリティは,別々のシステムで管理されることが多い。MPS.Server GEは,両者を連動させることでセキュリティを強化する。入退室管理システムの入退室情報と連動する認証サーバーと,クライアントPCのログオンを制御するエージェント・ソフトで構成される。クマヒラやセコム,山武などの入退室管理システムに対応する。

 MPS.Server GEを利用すると,ユーザーが入退室管理システムにICカードをかざして正規に入室したときは,その情報を認証サーバーが認識して,クライアントPCをログオン可能にする。逆に,正規に入室していないユーザーがPCにログオンしようとしても,PC画面をロックして利用できないようにする仕組みだ。PCにログオンした状態のまま,ICカードを使って退室したときは,認証サーバーがユーザーの退室を認識してPCの画面をロックする。

 入退室管理システムと連動することで,PCのIDとパスワードを不正に取得されても,本人不在時にはPCにログオンできなくなる。また,クライアントごとに専用の認証ハードウエアを用意する必要がないので,比較的低コストでセキュリティを高めることも可能だ。

 入退室管理システムによる管理の強化にもつながる。ニューコンの小林秀樹セキュリティ事業推進部部長は「入退室管理システムでは,1人のICカード認証で複数人が入室する“友連れ”が管理上の問題になることが少なくない。PCのログオンと連動すれば,全員が確実にICカードを使って入室するようになる」と話す。

 今後ニューコンでは,出退勤時刻の打刻機能などを追加した新版を2008年11月にも発売する計画という。また2009年には,複数の認証サーバーに対応したり,Active DirectoryなどのID管理と連動したりする大規模システム向けのエンタープライズ版を投入予定である。