図 受信エリアとシステム概要(わくわく宝島2008の会場)
図 受信エリアとシステム概要(わくわく宝島2008の会場)
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 読売テレビ放送(本社:大阪市中央区,社長:高田孝治氏)とNTTドコモ,日立製作所,日立システムアンドサービス,日立国際電気は2008年8月18日,読売テレビが主催する2つのイベント(「RUSHBALL2008」と「わくわく宝島2008」において,それぞれ「音楽」と「お笑い」をテーマにしたエリア限定ワンセグの実証実験を行うと発表した(発表資料)。

 本実験は「RUSHBALL」が実施される泉大津フェニックスと,「わくわく宝島」が開催される大阪ビジネスパーク一帯にワンセグ用の実験局を設置し,オリジナルの番組を提供するというもの。今回の実証実験は,RUSHBALL2008の会場では2008年8月30~31日にかけて,わくわく宝島2008の会場では2008年8月23~31日にわたって実施する。「RUSHBALL」の会場では1カ所に送信局を,「わくわく宝島」の会場では2カ所にワンセグ用の実験局を設置する。

 RUSHBALLでは「音楽」を軸に過去のRUSHBALL映像や今回出演するアーティストのインタビューなどを放送する。一方,わくわく宝島では,「お笑い」を軸に生放送スタイルで番組を提供する。携帯電話ユーザー向けコンテンツとして人気ジャンルの「音楽」「お笑い」をテーマにしたコンテンツを提供し,エリア限定ワンセグのデータ放送から携帯電話機向け動画配信サイトへの誘引を図る。

 本実証実験の実施にあたり,読売テレビは本実証実験の企画およびワンセグの番組制作,携帯サイトでの動画配信を行う。NTTドコモは,本実証実験の企画協力のほか,各会場で容易なチャンネル設定方法の提供するなどして,ワンセグの認知向上および視聴促進を図る。日立と日立システム,日立国際電気は,各会場でのワンセグ実験局設置にあたって,エリア限定ワンセグのシステムを提供する。

 わくわく宝島の会場では,複雑な都市空間でのエリア確保のため,IPネットワーク経由でワンセグ・コンテンツを伝送する新しいアンテナ分岐・拡張方式を導入する(図)。本会場は高層ビルが立ち並び,1つのアンテナで電波伝搬を実現することは困難である。このため,IPネットワークを利用しコンテンツ配信を行って,2カ所のエリアで同時配信を実現する。