米Gartnerは,インドのアウトソーシング企業のトップ3であるTata Consultancy Services(TCS),Infosys Technologies,Wipro Technologiesが今後も成長を続け,2011年には米IBM,米Accenture,米EDSと肩を並べる次世代の巨大ITサービス・ベンダーになるとする調査結果を発表した。

 同社が「India-3」と呼ぶTCS,Infosys,Wiproは,クライアントのニーズに的確に対応することにより,30四半期連続で記録的な成長をみせ,既存のメガベンダーである米3社の約3倍の成長率で拡大してきた。「India-3のここ数年間の躍進は目覚しく,2004年から2007年の間に売上高は2.6倍に増えた」(Gartnerバイス・プレジデントのPartha Iyengar氏) 。

 India-3の規模は現時点では既存メガベンダーに大きく劣っているが,今後は,大型契約をめぐって既存メガベンダーと争うことがますます増えていくという。

 India-3が本当の意味で次世代のITサービス・メガベンダーになるには,従業員の数を増やさなくても収益を拡大できるビジネス・モデルへの転換を図らなければならない,とGartnerは分析する。2007年における従業員1人あたりの売上高をみると,IBMが14万6910ドル,Accentureが13万200ドル,EDSが15万4340ドルだったのに対し,TCSは5万1320ドル,Infosysは4万5800ドル,Wiproは4万1310ドルだった。

またIyengar氏は,ITサービスの提供方法も,クライアントのニーズや環境の変化に応じて,たえず改善していく必要があると指摘している。

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