兵庫県のボランティア・グループ「ひょうごんテック」は2008年8月7日,「NPOの団体運営におけるオープンソース・ソフトウエア活用の実証実験」の報告書を公開したと発表した。

 2007年12月から2008年2月にかけ7つのNPO(非営利組織)に,ubuntu,Firefox,Thunderbird,OpenOffice.org,MovableType,WordPress,XOOPSを導入し検証した結果を報告書にまとめた。「一般向けオープンソース・ソフトウエアのデスクトップ環境導入に障害は少なくなったといえるが,導入に当たってはサポートが必要であることが判明した」という。

 ひょうごんテックは,兵庫県を中心とした市民活動団体に対してITのサポートを行っているボランティア・グループ。2004年6月に正式発足し,2007年度から市民活動団体のためのオープンソース事業を開始した。

 ひょうごんテックでは「日本国内におけるオープンソース・ソフトウエア活用の実証実験は,独立行政法人「情報処理推進機構(IPA)や独立行政法人 産業技術総合研究所 主導で行われたことはあったが,NPO団体による一般向けオープンソース・ソフトウエア活用の実証実験報告は他に例がない」としている。

 導入実証に参加したNPOは以下の通り。

・ NPO法人 リーフグリーン
・ 社会福祉法人 えんぴつの家 たくと
・ NPO法人 シンフォニー
・ NPO法人 緑の森自然キャンプ協会
・ 宝塚生活大学OB会
・ NGOベトナム in KOBE
・ NPO法人 たかとりコミュニティセンター

 報告書によれば,導入したNPOのユーザーに対して行ったアンケートでは,「今後どうするか」という問いに対し,「このまま使いたいという回答」が7,「検討中」が1だったという。

◎関連リンク
NPOの団体運営におけるオープンソース・ソフトウエア活用の実証実験(ひょうごんテック)
「MPOの団体運営におけるOSS活用実証実験の報告」オープンソースカンファレンス2008Kansai報告会ビデオ(ひょうごんテック)