米Transmetaは米国時間2008年8月6日,グラフィックス・プロセサを手がける米NVIDIAに対し,マイクロプロセサ向け省電力技術「Long Run」「LongRun2」などの特許技術をライセンス供与すると発表した。NVIDIAはライセンス料2500万ドルを一括で前払いする。

 NVIDIAは自社製品にTransmetaの技術を適用し,消費電力低減を図る。また,両社は特許請求権をお互いに放棄する。Transmetaはライセンスの独占使用権をNVIDIAに与えない。

 Transmetaは低消費電力x86系プロセサの開発と販売を主力事業とする企業だったが,2005年第1四半期に方針を転換。知的財産と技術のライセンス供与に注力することにし(関連記事:米Transmetaの新たな事業戦略,「知的財産のライセンスに主軸を移行」),他社へのプロセサ関連資産売却や技術ライセンス供与を行ってきた(関連記事:米Transmeta,Crusoeの技術資産を香港Culturecomに売却米Transmeta,ソニーへのマイクロプロセサ設計/技術サービスの提供を継続TransmetaとIntelが特許侵害訴訟で和解,Intelが2億5000万ドルでライセンス取得)。

 ただし,Transmeta株主の米Riley Investment Managementはライセンス供与を主軸とするビジネス・モデルに疑問を抱いており,同社に対して買収提案を行っている(関連記事:Transmeta,株主のRileyが買収を提案)。

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