米Microsoftは米国時間2008年8月6日,最新版リレーショナル・データベース・ソフトウエア「Microsoft SQL Server 2008」を製造段階(RTM:Release To Manufacturing)に移行させ,開発者向けネットワークMSDNおよびTechNetの会員に対する提供を開始した。評価版のダウンロード提供は8月7日より行う。Webサイトでは「SQL Server 2008 Express」「SQL Server Compact 3.5」の無償ダウンロード提供を既に始めている。

 SQL Server 2008のエディションは合計7種類。旧版「SQL Server 2005」と同じ価格体系を採用する。

 企業向けとして,大規模データベース構築用の「Enterprise」,一般用の「Standard」,ワークグループ用の「Workgroup」を提供する。開発者向けの「Developer」は,Enterpriseエディションと同等の機能を備えるが,開発/試験/デモンストレーションに限って利用できる。

 無料版は,個人的な目的や独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)の再配布に使えるExpressと,モバイル機器/パソコン/Webクライアント向けのスタンドアロン・アプリケーションに使える組み込み用のSQL Server Compact 3.5がある。

 インターネットで公開しているWebサイト専用のエディション「Web」も用意する。Standardエディションと同等の機能をサブスクリプション(期間限定)型プロセサ・ライセンスで提供し,LAMP(Linux,Apache,MySQL,PHP)ユーザーの取り込みを狙う(関連記事:「PHPユーザーにも使ってほしい」、SQL Server 2008が出荷開始)。

 同社は,当初2008年2月27日の予定だったSQL Server 2008の発売を延期し,機能確定版コミュニティ技術プレビュー(CTP:Community Technology Preview)を提供していた。CTP版のダウンロード件数は45万回を超え,既に1000社弱のISVがSQL Server 2008用の大規模アプリケーション75種類以上,その他アプリケーション1350種類以上を開発済みという(関連記事:Microsoft,「SQL Server 2008」のRTMを2008年Q3に延期,2月末は機能確定版CTP止まりMicrosoft,「Windows Server 2008」「Visual Studio 2008」を発売)。

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