富士通は2008年8月6日,微弱電波を利用してワンセグ(携帯端末向け地上デジタル放送)対応端末に情報を配信するシステム「スポットキャスト」を,同日から販売すると発表した。微弱電波を利用するため送信機の無線局免許が不要で,市販のワンセグ対応携帯電話機などに様々な情報を提供できる。視聴可能距離は,約50cmが目安になるという(発表資料)。

 今回のシステムの利用が想定される場面として富士通は,(1)美術館や博物館などにおける展示品の解説などの配信,(2)ショッピングセンターやコンビニエンスストアーなどの店舗内における商品説明,割引クーポン発行,ポイント付与,(3)イベント会場や映画館などでの特典コンテンツ配信──などを挙げている。送信機の価格は29万8000円で,配信ファイル作成サービスの利用料は,7万5000円から(動画5分のみ)である。201年度末までに,30億円の売り上げを目指す。