グーグルは2008年8月4日に開催した定例記者会見で,YouTubeの機能を強化して人気の動画をより視聴しやすくしたと発表した。具体的には,(1)「急上昇キーワード」機能,(2)Google ToolbarへのYouTubeボタンの搭載,(3)動画アノテーション機能,(4)ローカルコンテンツとインターフェース言語の個別指定,(5)場所による動画検索,(6)手軽にBGMを付けられる「Audio Swap」機能――といった六つの機能強化を挙げた。

 (1)の急上昇キーワードは,動画検索に使われる検索キーワードを1時間ごとに集計し,そのトップ20を一覧表示したもので,利用者がどのようなテーマに関心があるのかを知ることができる。(2)のYouTubeボタンは,Internet Explorerのツールバーから呼び出せる専用画面で動画の検索や閲覧が可能になる機能拡張で,YouTubeのサイトを呼び出さずに手軽に動画を視聴できる。(3)の動画アノテーションは,動画内に吹き出しを使ってセリフを文字で表示したり,動画内に設定したボタンを押すと別の動画にリンクしたりする機能などが使える。視聴者にボタンを選択させて,それに合わせてストーリーが変わる作品を作ることができる。

 これまでローカル版YouTubeを視聴する場合,インターフェースの言語は各地域の言語のものに固定されていた。(4)の言語指定では,この組み合わせを変更できるようになる。例えばフランス版YouTubeのコンテンツを,日本語のインターフェースで視聴できるようになった。(5)の場所による動画検索は,動画投稿時に設定した撮影場所の情報を基に,特定の場所で撮影した動画を検索して視聴できる機能である。(6)は,あらかじめYouTubeが用意したBGMを利用者が投稿動画に簡単な操作で挿入できる機能である。動画編集に詳しくない利用者でも,権利侵害の心配のないBGMを手軽に利用できる。