中間決算の概要を説明する大塚裕司社長
中間決算の概要を説明する大塚裕司社長
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 大塚商会は2008年8月1日、2008年度の中間決算(08年1~6月)を発表した。連結売上高は2530億6400万円(前年同期比2.7%増)、営業利益は187億5100万円(同2.3%増)、経常利益は190億5300万円(同2.5%増)だった。伸長率は前年同期より鈍化したものの、上期の売上高は6期連続、営業・経常利益は5期連続で過去最高を達成した。

 連結売上高の内訳は、主力のシステム・インテグレーション事業が1520億1400万円(同・増減なし)、サービス&サポート事業が999億1200万円(同7.3%増)、その他の事業が11億3800万円(同11.7%減)である。

 「原油や原材料の高騰など、この半年の景況感は一段と悪化している。だが、ITを活用した経営改革のニーズは底堅い。楽観視はできないものの、内部統制やセキュリティ強化、システム基盤の見直しなど、IT分野には追い風が吹いている」と、大塚裕司社長(写真)は強調した。

 同社の好業績を支えているのが、生産性向上のためのシステム活用と業務改革だ。CRM(顧客関係管理)とSFA(営業支援)の機能を併せ持つ独自システム「SPR(Sales Process Re-engineering)」の活用度や、営業担当者に代わって見積書や提案書を作成する専門組織「営業支援センター」の利用率を高めたことで、社員1人当たりの上期売上高は前年同期比1.2%増の3062万円になった。顧客企業1社当たりの受注額(単価)も同0.4%増やした。

 増収増益基調ではあるが、同社は2008年12月期の業績予想を変更していない。連結売上高は4890億円(前期比4.2%増)、営業利益は309億円(同2.8%増)、経常利益は312億円(同2.2%増)を見込んでいる。