SelecurePrintの認証BOXとICカード・リーダー・ライター
SelecurePrintの認証BOXとICカード・リーダー・ライター
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 サイレックス・テクノロジーは,プリンタ設置場所で本人認証を実施するシステム「SelecurePrint」のプリント・サーバー型バージョン「Server版」を,2008年8月1日に販売開始した。印刷した文書からの情報漏えいを防ぐのが狙い。税込みでの価格は,認証用ハードウエア「認証BOX」がICカード・リーダー・ライター付きで7万3500円,専用のプリント・サーバー・ソフトが50ユーザー13万6500円など。この合計である21万円が最小構成となる。

 SelecurePrintは,プリンタ設置場所でICカードによる印刷者の認証を実施するセキュリティ・システムである。印刷履歴のログも記録する。構成要素は,大きく2つある。(1)印刷データをスプールしておく専用の認証印刷ドライバ・ソフトと,(2)ICカードによる認証を実施する認証サーバー装置,である。別途,ICカードが必要になる。

 仕組みは,ネットワーク接続した認証サーバー装置の認証BOXが,認証印刷ドライバ・ソフトと通信し合うことで,認証印刷ドライバ・ソフトからプリンタへの印刷処理を制御する,というもの。認証BOXは,プリンタの近傍に設置して運用するものだが,プリンタとは情報のやり取りは行わない。印刷者の認証には,認証BOXにUSB接続した付属ICカード・リーダー・ライターを用いる。認証BOXの外形寸法は幅300×奥行107×高さ130ミリ・メートルで重量は約180グラム。

 認証印刷ドライバ・ソフトには,クライアントPC上で動作する専用プリンタ・ドライバである「Client版」と,TCP/IPネットワークを介して印刷処理を依頼するプリント・サーバー型の「Server版」の2通りがある。Client版は,2008年7月14日に販売開始済みであり,今回新たにServer版を販売することになった。Server版では個々のクライアント機に対するドライバ・ソフトウエアのインストールが不要となるため,より規模の大きな組織に向く。