米Motorolaが米国時間2008年7月31日,2008年第2四半期の決算を発表した。売上高は80億8200万ドルで,前年同期の87億3200万ドルからは減少したが,前期の74億4800万ドルからは増収となった。会計原則(GAAP)ベースの純利益は400万ドル(継続事業による希薄化後の1株当たり収支はゼロ)で,前年同期の純損失2800万ドル(同損失は2セント),前期の純損失1億9400万ドル(同損失は9セント)の赤字から黒字に転じた。

 Motorola社長兼CEO(最高経営責任者)のGreg Brown氏は,「当期の堅調な業績は,家庭およびネットワーク・モバイル事業の売上高と営業利益率の伸びに後押しされた。この部門は,2008年下半期も売上高と利益率の伸びが見込める」と述べている。また,Mobile Devices事業を他の事業と切り離し,2009年中に独立した2社の公開企業として運営する計画も順調に進んでいるという。

 当期の業績を事業別にみると,モバイル・デバイス部門の売上高は33億ドルで,前年同期から22%減となった。営業損失は3億4600万ドルで前年同期の営業損失3億3200万ドルからさらに赤字幅を拡大した。携帯電話機の出荷台数は2810万台で,出荷台数ベースの世界市場シェアを維持した。

 家庭およびネットワーク・モバイル事業の売上高は27億ドルで,前年同期から7%増。営業利益は2億4500万ドルで同28%増となった。営業利益率は,売上高の8.9%となり,前年同期の7.4%から拡大した。家庭部門では,引き続きHD(高精細),HD/DVR(高精細デジタル・ビデオ・レコーダ),IPTVの需要が高く,デジタル・エンタテインメント機器の出荷台数が490万台に伸びた。

 企業向けモバイル・ソリューション事業の売上高は20億ドルで,前年同期比6%増。北米を除く売上高が同21%伸びている。営業利益は3億7700万ドルで同24%増となった。営業利益率は,売上高の18.5%となり,前年同期の15.8%から拡大した。

 なお,2008年第3四半期の業績見通しについて同社は,継続事業ベースの1株当たり損益は0~2セントの範囲と見込む。2008年通期については,同6~8セントの範囲を予測する。

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