日立製作所は2008年7月31日、2008年度第1四半期(2008年4月~6月)の連結決算を発表した。売上高は2兆5434億9500万円で、前年同期比3%の増加。営業利益は776億9300万円(前年同期比217%)。純利益は315億5700万円(前年同期は136億1800万円の赤字)だった。

 コンピュータのハード/ソフトやシステムインテグレーションを扱う情報通信システム分野については、売上高が5936億 100万円(前年同期比7%増)。営業利益については235億2300万円で、前年同期は83億5700万円の赤字だった。

 黒字化に大きく貢献したのは、ハードディスク事業を担う日立グローバルストレージテクノロジーズ(HGST)の改善。中村豊明執行役専務は「創業以来赤字続きだったHGSTがようやく黒字基調に乗った。昨年からハードディスクの新製品をタイムリーに投入しており、市場からの反応が好評だ」とコメントする。

 ソフト/サービスについてはミドルウエアが伸張した。また、金融機関を中心としたシステム開発やアウトソーシング案件が堅調に推移したことに加え、プロジェクトマネジメントを強化したことが増益につながった。ハードについてはHGSTのほかにも通信ネットワーク事業が改善したという。

 情報通信システムにおける海外売上高の比率はHGSTを含めると40%、HGSTを除外すると2割程度としている。