米Microsoftは米国時間2008年7月29日,FM放送波を利用する同社の無線情報サービス「MSN Direct」向けに,Webサイトから位置情報をGPSナビゲーション機器に送信する機能「Send to GPS」を組み込むためのAPIを公開した。

 このAPIにより,Webサイトの訪問者はサイト上から自分のGPS機器にロケーション情報を直接送信できるようになる。そのため,ナビゲーション機器上で同じ情報を検索したり,再入力する手間が省ける。Webサイトからは,緯度と経度に加え,電話番号や住所,そのほかの情報も送信できるようになるという。

 MSN DirectのSend to GPS機能は,2008年1月にラスベガスで開催された家電展示会「2008 International CES」で同社が発表したもの。アップデート版では,任意のWebサイトから無線またはUSB接続により位置情報などをナビゲーション機器に送信できるようになる。無線で情報を受信するためには,Send to GPS機能を備えるMSN Direct対応機器が必要。現在,GPSメーカーの米Garminが提供する数モデルが同機能を内蔵しているほか,同社の一部のモデルはオプションのMSN Directレシーバで同機能に対応できる。Garminのほかにも,車載機器のアルパインなどのMSN Directパートナが,同機能に対応するGPS製品の出荷を予定しているという。

 開発者は,このAPIを無料で利用できる。標準的なWebプログラミング技術を採用しているため,容易に組み込むことができるとしている。

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