米映画協会(MPAA:Motion Picture Association of America)は米国時間2008年7月29日,米Fomdb.comと米Movierumor.comが違法なWebサイトを運営し,インターネット上における著作権の侵害を助長したとしてカリフォルニア州ロサンゼルスの連邦地裁に提訴した。

 これら2つのWebサイトは,広告の掲載によって収入を得ている。MPAAは,これらのサイトが著作権を侵害する違法コンテンツへのリンクをインデックス化してオンデマンドで視聴できるようにすることで著作権侵害を助長し,侵害行為により利益を得たと主張している。両サイトの1日当たりのユニーク・ビジター数は2万7000人を越えており,9万7000ページが閲覧されているという。

 MPAAが起こした民事訴訟では,FomdbとMovierumorが1976年米著作権法(United States Copyright Act of 1976)に違反するとして損害賠償および差し止めによる救済を求めている。同協会は2007年6月以降,ほかの7件のWebサイトに対しても同じような訴訟を起こしている。

 ちなみに,MPAAによると,全世界の海賊行為により2005年に世界の映画業界が被った損害は182億ドルにのぼるという。このうち,インターネット上の海賊行為による損害は70億ドルを超えるという。

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