米EMC傘下のVMwareは米国時間2008年7月28日に,サーバー仮想化ソフト「VMware ESXi」の無償化を正式に発表した。スタンドアロン版の「ESXi 3.5 update 2」を無料で公開している。

 ESXiは,構成要件を最小限におさえ,導入を簡素化したハイパーバイザ。機能を絞り込んだ軽量サイズで,OSに依存しない。4個の仮想CPU,256Gバイトのホストをサポートし,メモリーのデデュプリケーションといった機能を備えている。同社のマーケットプレイス「VMware Virtual Appliance Marketplace」で提供している800種類以上の仮想アプライアンスに対応する。

 同社はESXiをVirtual Appliance Marketplaceに統合し,プラグ・アンド・プレイでソフトウエア配信とインストールを行えるようにした。

 米メディアの報道(Internetnews.com)によると,以前より,VMwareが市場トレンドについていくためには値下げする必要があるとの意見が挙がっていた。米Microsoftが6月に公開した「Hyper-V」(関連記事:Microsoft,「Windows Server 2008」向け仮想化機能「Hyper-V」を正式リリース)も,今回の無償化に影響したと見られている。

 VMwareは7月8日に最高経営責任者(CEO)の交代を発表。元米Microsoft幹部のPaul Maritz氏が新CEOに就任している(関連記事:VMwareのCEO,Diane Greene氏が辞任,元Microsoft幹部Paul Maritz氏が後任に)。

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