学習院初等科は9月8日、児童(小学生)の安全を確認するための「登下校映像配信安全管理システム」の運用を開始する。ICカードを利用し、各児童の登下校時の様子を保護者にメールで配信。保護者が安全を確認できるようにする。

 登下校映像配信安全管理システムでは、児童それぞれがICカードを携帯する。カードの情報を読み取るカードリーダーを学内に設置し、登下校時に児童は自分のカードをカードリーダーにかざす。すると、カードリーダー付属のカメラが児童の様子を撮影し、保護者の携帯電話にメール配信する仕組みだ。

 メールで配信するのは数秒間の動画と静止画。映像情報を使うことで「他の人が代わりにカードをかざす」といったなりすましができないようにしている。保護者は登下校時の安全確認に加えて、いつカードをかざしたかがわかるので、帰宅時間の推測が可能になる。教職員もこのシステムを利用して、児童の登下校の状況を確認できる。

 学習院初等科は今後同システムを使って、林間学校など校外活動の様子や教職員からのメッセージなどを録画し、保護者の携帯電話に配信するサービスも検討していくという。

 同システムは日立コンサルティングの映像配信ソフトと日立製作所のICタグ「ミューチップ」を使って、日立システムアンドサービス(日立システム)が構築した。日立システムと日立コンサルティングは今後、映像配信ソフトの改良などシステムを強化して文教市場を中心に拡販していくという。